前回、遺言の基礎を書きました。
そして、波平がワカメに全財産を相続させる遺言をつくった場合、その遺言は有効かを考えていきます。
単純に全財産を相続させるという遺言書があった場合、ワカメは全財産を相続するのは難しいです。
なぜなら、他の相続人(フネ、サザエ、カツオ)には遺留分というのがあり、それなりの額を相続する権利を持っているからです。
全財産をワカメが貰ってしまうと、カツオなどの取り分がゼロになり、遺留分(カツオの場合12分の一)の権利を侵害してしまいます。
ですので、遺言は遺留分の侵害をしないようにしなくてはいけません。
でないと、トラブル回避の為に遺言をつくったのに、トラブルの元をつくってしまうしまうことになりかねません。