前回まで代償分割の話を書きました。
ざっくり書くとカツオが磯野家の自宅不動産を相続する為、サザエ、ワカメに持分相当のお金を支払うというものでした。
磯野家の物件はあまりに高価な為、カツオがこの代償金をなかなか払うのは困難です。
代償金を払う為に不動産を売却するはめになったり、お金を借りたり、定期預金を解約したり、保険を解約したり、金策に走らなくてはなりません。
現実問題、兄弟姉妹の相続人同士の地位は基本平等です。
代償金や持分のトラブルはあとを絶えません。
【はんこ代で解決 】
そこで、一般的に相続の現場でよく耳にするのが判子代です。
判子代というのは遺産分割協議書に印鑑を押すから、その見返りに判子代を払う(貰う)というものです。
法律に拘束されない相続の手法で、世の中で最も多い方法だと思います。
磯野家でいうならば、カツオが自宅不動産を相続するからサザエ、ワカメ(フネは度外視)に判子代として100万程度払って相続を終了させるというものです。
この手法は相続人同士(財産を貰う人)の人間関係が良好で、誠意ある対応で成功するものです。